夏の名残のある、初秋の９月～１０月始めにかけての

季節の染帯

天上の華ともされる「曼珠沙華（まんじゅしゃげ）」の染帯です


 

細い茎に、アンバランスな程に、大きく開いた花弁が

たおやかに映える「曼珠沙華」


繊細な糸目友禅にて、優雅な華の趣き、そのままに

帯に映し出されております


まだまだ強い日差しの残る９月には

暦では秋とは言え、落ち着いた雰囲気の帯は、まだ早すぎる感じがしますので

華やかさの感じられる染め上がりを心がけました


青緑の地色に、華のバックには淡いグリーンの暈かしが施され

赤と白の花弁の色が、より綺麗に浮かび上がります


 

細やかな蕊や、花弁にも、淡いボカシが染められて

一片、一片の花に、豊かな表情が生まれてまいります


夏の名残の日差しにも、綺麗に帯が映える様

細やかな地模様の入った帯地を、選びました


広がる景色が、想い起こされる様に

あえて広く残した無地の場にも

仕草や動作に合わせての光の当たり具合で、様々な表情が浮かびます


 

前帯には、広げたままではちょっと不思議に見える構図ですが

赤い華と、白い華を

開き具合もちょっと変えながら、お染めしてあります


趣きの異なる、それぞれの前帯で

コーディネイトをお楽しみ下さいませ


 

赤い華の、前帯です

地模様の浮かびと共に、広がる伸びやかな構図にて

華やかな前帯姿を、お楽しみ下さいませ


 

スッキリと、品良く凜とした趣きとなる

前帯です


帯締めのお取り合わせにて、着姿の雰囲気も

また大きく変えながら、お楽しみ下さいませ


 

ワンポイントに染められてた

曼珠沙華の花は


お仕立て上がると、ちょうどお太鼓の裏になる部分に

染められています


お太鼓の裏は、ご自分からは見えませんが

他の方からは、結構よく見えるところです


趣き豊かに、季節感豊かな着姿を、お楽しみになって下さい


 

淡い色ながらも、

こうして色を重ねながら染め上がっておりますので

生地の地模様も、光沢感をもって、とても綺麗に映ります


 

９月から１０月始めに、単衣の着物に取り合わせる、帯としてお楽しみ下さい


写真のお着物は、お召しの着物

縦の絣で、染めた様に綺麗な雪輪の模様が、表されています


軽やかな着心地ながら、質感豊かな織り上がりですので

５月･６月　９月・１０月と、シーズンもお広く

帯合わせにてお楽しみ下さいませ



 

縦にやわらかな畝の織り出された

無地調のお着物です


同系色のお取り合わせながら

それぞれにしっかりとした質感ですので、溶け込むことなく

洒落感豊かな、お取り合わせとなります


余分な色が入らない分、

白と赤の、曼珠沙華の花の色が、より綺麗に映ります


帯締めで添えるひと色にても、着こなしをお楽しみ下さい


 

生地は、染まりにくい不染糸の糸を織り込んであり

また、縦の畝の地模様から映る陰影が

一色の染めに、色々な表情を、映し出します


染めの帯なら、お洒落感を持って・・・

　　織りの名古屋帯や、綴れ帯なら、軽やかな礼装感を持って・・


折々のお出かけを、お楽しみ下さいませ